革裁ち包丁は必要なのか 補足

ミシンがあれば靴を家で作れると思って、買うけれど・・・。
革漉き機を置くスペースがないので、貸し作業場とか、教室に通い続けるとか、そうなる展開多いです。

革漉き機ですが、なくても靴作れます。
自分が作る場合は、革を漉く作業がある靴で作っていても革漉き機を使いません。
全てを手で漉きます。
漉き機設定する時間があれば、漉き終わっているので手で漉いてしまうとき多い。

そういうわけで、どなたでもミシンがあれば作れるようになります。
革漉き機の目的は、量産するから必要であって少量ならいらないわけです。
そうなると、無駄に通う必要もないし、そのお金で革買えるし、靴作れるし好循環です。
漉き機を置く場所もいらないし。

革包丁さえあれば、革漉きは必要なし。
作った見本は、ユーチューブで見てください。
ミシン以外、機械は使ってません。

手での革漉きですが「基礎力」となるものです。
革包丁をしっかり切れるように砥げること。
革の厚みに応じて一定厚の一定傾斜で漉けること。
これは、靴作るうえでの基礎力となります。

どうしても製法だとか、革底だとか、どこどこの革だとか気になりますが、こっちが大事なことです。
「手段や選択」ではなく、基礎が大事です。

そうなると、革漉き機持っていれば、手の必要はないのかとなりますが「手でやる必要がある」のです。
漉き機が入らない場所があるためです。

手での革漉き練習ですが、「良い見本を見る」と「自主練習」を繰り返すことで精度が上がります。
「良い見本」がないと、自分の悪さに気付けない。
「自主練習」がないと、見本の良さに気付けない。
どちらも必要です。

私は、私の先生の見本によって上達したので、腕と目に焼き付けているつもりです。
自分の先生の手漉きを伝えるつもりで説明しています。

ちなみに、手漉きができない人はどんな作業にも影響するか。
・中底作り
・踵芯作り
・先芯作り
・豚裏を使うこと
・折り込みの厚み
・製品の美しさ
このへんに影響してくると思います。

ミシン買って、手漉きができたら「家で靴作れる」ので できるまで向き合ってください。